


「ペルソナ」という言葉をご存知でしょうか?
ビジネスマンやマーケターなど、多くの業界で耳にすることがあるかもしれません。
「今更聞けないけどペルソナについてよく理解できていない」
「ペルソナを設定すると実際どんなメリットがあるのだろう」
と思っているあなたへ、本記事ではペルソナの設定方法からメリット、注意点までご紹介していきます。
「ペルソナ」という言葉は実はラテン語から来ており、「人」や「仮面」という意味を持ちます。
ペルソナは、どんな人に向けたサービスなのか?という軸を決めるという点において、買い手目線で施策を打つための有効な手法です。
しかし、ターゲットを絞り込みすぎて、売り手にとって都合のいい理想像のみを考えてしまってはペルソナを設定する意味がありません。
あくまでペルソナは、関係者の間で共通認識や方向性を共有するために設定するものだということを頭に入れた上で読み進めていくことをお勧めします。
商売の基本は、「誰に、何を、どう売るのか」です。
その中の「誰に」という点にフォーカスをし、「ペルソナ」と「ターゲット」の違いについてご説明します。
マーケティングにおいて常に意識しなくてはいけないポイントが、「ターゲティング」です。
突然ですが「20代女性」をターゲットとした時、あなたはどんな人を思い浮かべますか?
それはきっと20歳の専門学生かもしれないし、29歳のキャリアウーマンかもしれないし、はたまた25歳の主婦かもしれません。
ここで気づいていただきたいのは、「人によって思い浮かべる対象像がバラバラ」ということです。
ターゲティングとは、「自社が勝負する市場を選ぶ」ということです。
どこで勝負するのか、ということですね。
勝負する市場を絞り、その中で特定のニーズに応えるサービスを価値として提供するといった「勝負するべき場所」を決めることが重要です。
勝負するべき場所が決まれば、自ずと狙いたい顧客層が絞り込まれます。
顧客層が絞り込まれることによって、お客様になりうる方達の特徴やニーズをしっかりと調査し、課題を発見していくことで狙った市場に対して予算を集中させることができます。
より多くの人に買ってもらいたい、と思うことはどの商売人も思うことですが、それは「誰にでも買ってもらいたい」ということではありません。
誰にでも買ってもらえるような売り出し方をするということは、本当に課題解決をしたいと思っている特定のユーザーに「刺さる」ような売り出し方をすることが難しくなるからです。
もう少し詳しく記述すると、サービスをユーザーに届けたいと思ったとき、まず思い浮かべるのは「広告」です。
しかし、ターゲティングができていないと広告を打ち出す媒体は限りなく幅広くなります。
テレビCMなのか、雑誌なのか、SNSなのか、ポスターなのか、これらは年齢層や土地柄によってとても左右されます。
広告を打ち出すということはそれなりの予算、費用が必要となりますので、ターゲットにあった媒体に集中して潜在層に届ける必要があるのです。
ところが、近年は「モノ消費」の時代から「コト消費」の時代へと変化されてきております。
どういうことかというと、物で溢れていてお金を払えば一定水準以上の商品が手に入るこの時代で大事になってくるのは「体験価値」という事です。
物を買った際の付加価値や、「誰から買うか」「どんな買い方をするか」というようなユーザーの満足度です。
そこでペルソナが重要となってくるのです。
ペルソナは、商品やサービスを利用する顧客の中で最も重要な人物モデルです。
こんな人に届けたいという、架空の想定顧客像を設定するという事です。
・名前
・出身
・住居(どこに何人暮らしでいるか)
・職業(何業界で職種は何か)
・趣味趣向(どんな人との繋がりがあるのか)
・平日と休日の過ごし方(ワークライフバランスはどうか)
・SNSで見るコンテンツ(何時頃にSNSを開き、何に興味があるのか)
・悩み(体質やスケジュール、欲しいものを買う際何が理由で買うのを辞めてしまうのか)
など、より具体的に設定して定義する顧客像がペルソナとなります。
ターゲットとペルソナの違いをしっかりと理解しておきましょう。
ペルソナを設定するメリットは大きく分けて3つあります。
①ユーザー視点を持てる
②戦略が明確化する
④メンバー同士の共通認識ができる
①ユーザー視点を持てる
どうしても陥りがちなのが売り手として戦略を立ててしまう事です。
これを回避するためにも、顧客目線で判断する必要があります。
売り手目線ではなく買い手目線で商品開発や販売戦術の具体化を進めていくために、ペルソナ設定は必須です。
②戦略が明確化する
ペルソナを設定することによって、具体的な顧客ニーズを理解できるようになります。
曖昧な意思決定を避け、方向性が統一されるのもメリットですね。
③メンバー同士の共通認識ができる
ペルソナが設定されていないと、関係者の中でも目的のずれが発生してしまうことがあります。
外注先にもペルソナを共有することで、関係者全員で目的や意思が統一されることが重要なメリットとなっています。
ペルソナの設定方法ですがまずは「具体的に」という点を意識しましょう。
例1:24歳独身女性、大学を卒業してから上京し、IT業界で働いている。趣味はダーツでお酒が好き。
例2:28歳独身男性、大手自動車会社で技術職をしている。将来は起業したいと思っている。
などです。
身近にいるあの人を思い浮かべて、その人のプロフィールを書き出してみましょう。
この時のポイントは、なんでもできてセンスが光っているような人を思い浮かべるよりも、「弱みがある」「コンプレックスがある」といった何かしらの弱みを抱えているあの人をペルソナとして設定することです。
そうすることで、施策が打ち出しやすくなるからです。
具体的なお話をすると、人の購買意欲は「何かを得ようとする」時よりも、「これを回避したい」と思う時の方が行動を起こしやすく、掻き立てられる「損失回避バイアス」という心理が働きます。
例えば
①宝くじで100万円当たったので〇〇をしてください。
②宝くじで当たった100万円が〇〇をしないと損してしまいます。
という同じ100万円を左右するメッセージがあったとき、②の方が①よりも焦りを感じ、行動を起こしやすくなります。
以上のことから、ペルソナの設定方法として「より具体的に」「弱みを把握して施策が打ち出しやすい」設定ができるように意識してみましょう。
「ペルソナを設定することってマーケティングにおいて万能なの?」
と疑問を持つ方がいらっしゃるかもしれませんが、実はそんなこともありません。
ペルソナを設定するということは、対象像を絞れば絞るほどその枠はどんどん狭くなっていくということです。
では、ペルソナにマッチする人たちは実際何人ほどいるのか?という分析をしたときに、全国で1,000人もいないという状況になってしまったら元も子もないですよね?
そこで、例えば「40代前半の女性」という設定を「若作りのためにコスメにお金をかけているシルバー層の女性」にすれば市場はまた変わります。
このように、ペルソナを設定する前のターゲット層の絞り方には
・限定条件
(静岡市在住の、50代女性、一人暮らしの、といった母数が決められている条件)
・都度条件
(肩が凝った時の、夜あまり眠れない人の、気分が下がっている時の、といった変化がある条件)
のふたつがあることを覚えておき、「都度条件」から決めていくことを意識しましょう。
そうすることで、購入見込みのある潜在層にもしっかりとアプローチでき、可能性を削るリスクを減らす戦略を立てることができます。
いかがだったでしょうか?
ペルソナの設定方法と重要性は理解していただけましたか?
R-StartupStudioでは現在約40個のプロジェクトが同時進行をしており、どのプロジェクトも初期段階にペルソナの設定を入念に行っています。
なぜなら、ビジネスの現場では、自分たちの都合のいいように物事を捉えてaしまい、顧客に響く施策を打つことができないという失敗がよく起こるからです。
そんな時に大切なのが、ペルソナをしっかり立て、大衆ではなく一人に届けるイメージで、そのお客様像に沿った施策を打つことを心がけること。「誰に向けたサービスなのか?」という軸を決めることです。
もし今進めているビジネスでペルソナを意識していないのであれば、今回の記事の内容を元にもう一度ペルソナを設定してみてください。
私たちR-StartupStudioは、「日陰を照らす太陽となれ」という理念のもと、自発的に与え高め合う革新的な文化の創造を進めています。
異なる領域・スキルを持った人が自身の得意分野で力を出し合い、プロジェクト単位で関わることにより、より大きな事業を次々と作り出すことが可能に。
そして、いま世界が抱える様々な社会課題を解決していくために、7年間で2000のイノベーティブなプロジェクトを創出することをミッションとし、様々なスタートアップの支援をおこなっています。
“アイディアを持ちスタートアップをしたい方”と“コミュニティーに参加して共にスタートアップのサポートを行いたい方”のマッチングを行うことで、創業時のハードルとなる「知識」「経験」「技術」などを補い、スタートアップをより身近なものにしていきます。
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ペルソナの設定方法からメリット、注意点までご紹介!