


R-StartupStudioでは11月10日に中高生を主体とした学生団体SustainableGameによるイベント「課題発見DAY-Plas-」を開催いたしました。
急速に発展し便利になる世の中。
しかし、次々に新しい社会課題が生まれているのも事実です。
持続可能な未来のために国際連合で決議された持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)も、いまだに日本での認知度は高くありません。
その理由として「難しそう」「国や大企業が取り組むもの」などのイメージが先行していると考えられます。
学生団体SustainableGameは、世間のイメージを取り払い、SDGsを遊びと捉え活動しています。
過去に開催した「課題発見DAY」では、ワークショップで街中を歩き、日本に潜む社会課題を探索。見つかった課題を解決するためのアイディア出しを行ってきました。
そして今回の「課題発見DAY-Plas-」では、今までに見つかった20個以上の課題から3つを選出し、”実際にどのように解決していくのか?”アクションプランを作成し、イベント中にホームページを立ち上げるという実践型のプロジェクトです。
イベントを開催するにあたって、学生団体SustainableGame代表の山口さんが「SDGsとはどういうものなのか?」自分の考えを述べました。
山口由人
人間は分離思考を持っている生き物だと思うんです。
中学生、高校生、男子、女子、といったように。
でも、「宇宙から見た時に地球は1つで、全員が地球人。」というのがSDGsが訴えていることだと僕は考えています。
SDGsの本質は全員が地球人であり、全員で地球を作っていくこと。
皆さんには地球人であるという意識を高めて、実際に行動に起こして欲しいというのが今回の目的となっています。
持続可能な開発目標であるSDGsを「国が取り組むもの」「大企業が取り組むもの」と捉えるのではなく、全員が当事者意識を持って取り組んでいかなければいけない。そのためにはSDGsを難しいものと捉えるのではなく、遊び感覚で楽しいものと位置づけることが必要だと話しました。
今回、取り上げる社会課題は3つです。
・フードロスを解決する 子ども食堂と小売店を繋げるアプリ
・SDGsの理解を深めるwebサイトの開発
・温暖化を解決するために今の危機感をシェアするSNS
この3つのテーマでチームに分かれて制作を行います。
チーム内で議論を行いアイディアをブラッシュアップしていきます。そして、各チームに一人プログラム経験者がおり、出来上がったアイディアを元に実際にホームページを作成します。
チーム1は「フードロスを解決する 子ども食堂と小売店を繋げるアプリ」についてアクションプランを考えました。
サービス名は「String Connect」です。
参加学生
子ども食堂と小売店が「String Connect」に登録し、小売店はどのような食材が提供できるのか、子ども食堂側は必要な食材をそれぞれアップロードします。
そして、「String Connect」の運営者である中高生が、子ども食堂と小売店を繋げ、提供できる食材が子ども食堂に流れる仕組みを作ります。
中高生が運営するからこそ、小売店は協力することでイメージアップに繋がり、子ども食堂についての関心も広がると考えています。
子ども食堂と小売店を繋げるサービスで「①貧困を無くそう」と「②飢餓をゼロに」を解決します。
「⑩人や国の不平等をなくそう」については一見関係のなさそうな分野ですが、世の中では片親の人が偏見を持たれるという問題が起きています。子ども食堂に行くことで、学校や近所の方に同じような偏見を持たれ、評判が悪くなるのを気にする親がいるという問題があります。
僕たちのサービスはこの問題の解決も目指しています。
子ども食堂は”食事”というイメージが強いですが、実際は勉強を教えてもらったり、トランプで遊んだり、折り紙をしたりと、ご飯を食べるだけの施設ではありません。
中高生自らが子ども食堂の運営の手伝いをすることで、ご飯が食べられない子どもが集まる場所という偏見を払拭し、学生誰もがいつでも気軽に立ち寄れる場所というイメージを根付かせることができると考えています。
中高生という強みを最大限に生かした仕組みを考えていました。
また、「子ども食堂を利用することで近所からのイメージが悪くなる」というのは事実だと思います。そこに着目し、もっと自由に誰もが子ども食堂を利用できるように偏見を取り除くことに着目していました。
自分達でコードを書き作成したホームページには、子ども食堂をイメージして暖色系の柔らかな色合いにしたり、子どもが映った写真を利用するなどの工夫がなされていました。
チーム2は「SDGsの理解を深めるwebサイトの開発」というテーマでアクションプランを作成しました。
未来を作っていく中高生にこそSDGsの理解が必要だという意見から、中高生のためのSDGs専門サイト「Sustainable Odyssey」を作成しました。
参加学生
そもそも中高生はどこからメディアを知るのかを考えたときに、SDGsというキーワードだと、興味のある人しか自分からメディアを見ることは無いと思います。
私たちは、SDGsという名前は知っているけど詳細は知らない人たちに普及させたいので、見ていて楽しいメディア作りが必要だと考えました。
そこで出た意見が、写真を集めて1つの大きな絵を作る表現技法のモザイクアートです。
記事の内容に沿った写真を集め、記事と一緒にモザイクアートも公開することで、興味を引くメディアを作っていきます。
また、今後ゲームを開発し、記事を最後まで読むとゲームで使えるコインを発行するなどの施策を取り込んで行こうと考えています。
メディアのコンセプトだけでなく、そもそも興味を持たせるにはどうしたらいいのか?というマーケティングの部分も工夫がされていました。
学生団体SustainableGameの運営メンバーには、中高生ながらプログラミングスキルを持ったメンバーが所属しており、団体内でゲーム開発も可能なため実現性が高いとのことです。
チーム3は「温暖化を解決するために今の危機感をシェアするSNS」というテーマでアクションプランを作成しました。
他のチームはホームページを作成したのに対し、チーム3では自作した音楽を用いた動画を作成しました。
参加学生
私たちは日本の国民が環境問題に対して当事者意識を持っていないのが問題だと考えました。SDGsが硬いイメージを持たれているのが原因だと思います。
そこで、SDGsを明るくPOPに伝えることで認知度を上げていこうと考えています。
SDGsの説明は硬くて暗い文章が多いので、音楽や動画を使って伝えることで、誰でも見やすく、楽しく認知度をあげていきます。
この動画では、世界ではSDGsに対してどのような取り組みがされているのかを表現していきます。
国や企業の政策だけでなく、一般の人がどのような意識を持ち、どのような取り組みをしているのかを動画にして発信することで、誰もが見やすく自然と環境問題への意識が高まっていくと考えました。
「SDGs」とネットで調べた時に硬い文章の記事ばかりが上位表示されています。またYouTubeでも分かりやすく解説している動画はあるものの、見ていて楽しいと思える動画はなかなか見つかりません。
日常に溶け込んでいるSDGsの活用事例をPOPな音楽で表現するという、今までになかった方法でSDGsの普及を目指すという提案がされました。
多くの人が日本のSDGsの現状しか知らないため、それが世界でも当たり前のように感じてしまいます。しかし世界はどうなのかを見せることで、日本のいいところも改善点も見いだすと、国民に当事者意識を持たせる施策が話されました。
今回のアクションプラン作成では、全チームで「楽しくSDGsを普及させる」という内容が話されました。
日本で社会課題の解決への当事者意識が少ないのは、SDGsが硬く暗いイメージを持たれているからだと思います。
大企業ですらどのように取り組めばいいのかわからずに躊躇しているSDGsに対して、学生団体「SustainableGame」は、”SDGsは自分の世界観を広げられる「遊び」であり、「人」が変わることの出来るツール”と捉えることにより、中高生が起こしたアクションから普及していくことを目指しています。
今回の「課題発見DAY-Plas-」では、参加した中高生たちがSDGsについて笑顔で楽しそうに語り合っているのが印象的でした。
代表の山口さんが言うように、「国がやるべき」「大企業が取り組むべき」と言うのではなく、全員同じ地球人と捉え当事者意識を持ち、地球のために社会課題に向き合っていく必要があると思います。
しかし、従来のような硬いメディアではSDGsが「難しそう」「よくわからないもの」という認知しかされません。
今回、中高生が提案したような”楽しくSDGsを普及させる”取り組みが必要だと感じました。
私たちR-StartupStudioは、「日陰を照らす太陽となれ」という理念のもと、自発的に与え高め合う革新的な文化の創造を進めています。
異なる領域・スキルを持った人が自身の得意分野で力を出し合い、プロジェクト単位で関わることにより、より大きな事業を次々と作り出すことが可能に。
そして、いま世界が抱える様々な社会課題を解決していくために、7年間で2000のイノベーティブなプロジェクトを創出することをミッションとし、様々なスタートアップの支援をおこなっています。
“アイディアを持ちスタートアップをしたい方”と“コミュニティーに参加して共にスタートアップのサポートを行いたい方”のマッチングを行うことで、創業時のハードルとなる「知識」「経験」「技術」などを補い、スタートアップをより身近なものにしていきます。
・自らのアイディアを元にスタートアップを目指している
・今持っている知識や技術をスタートアップに用いたい
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